今日は昼過ぎから、iPhoneのデータ整理をしている。他にもやるべきことが鬼のようにたまっているが、こういうときこそ、データ整理みたいなクソ作業が捗るのだ。


 とまぁ、昼からパソコンをポチポチしているのだが、iPhone内の曲の整理が上手くいかない。特に、Apple Musicが実装されてから、Apple社の「え? 音楽は全部Apple Musicで聞けばいいんだからローカルに音楽データ入れなくてよくね?なんで? ^^ ?」との煽りが聞こえてくるようである。ふざけんな。Apple MusicにはザマギもQiezi MaboもKoedawgも居ないじゃないか。あっても1曲とか。AIとかどうでもいいから、音楽の出し入れを安定させてくれよ。頼む。


 そうやってローカルデータをiPhoneに無理矢理ねじ込みながら、久々に それらのお気に入りマイナー曲を聴いていた。その中に、今の記事の題名の音楽である、『Jump Up, Super Star! NDCフェスティバルエディション』があった。マイナー曲ではないが、このフェスティバルエディションがAppleMusic上に無いのだ。イチから書くのがめんどいので、以下ニコニコ大百科引用。


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 この曲は、Nintendo Switch用ソフト『スーパーマリオ オデッセイ』の主題歌である。

 スーパーマリオシリーズ初の、本格的なボーカル曲。「E3 2017」に先駆けて発表された、『スーパーマリオ オデッセイ』の2ndトレーラーにて初公開。当初は正式名称が不明だったため、サビ部分の歌詞を取って『I'll Be Your 1-Up Girl』と呼ばれていた。ゲーム内での曲名表記は「NDC フェスティバル」。

 かつての『ドンキーコング』シリーズのヒロインにしてニュードンク・シティ市長、ポリーンが歌う。



 ビッグバンドによるジャズ調で、マリオらしい明るさとポジティブさに溢れた非常に爽快な一曲となっている。熱心なマリオファンであれば、間奏部分でマリオのデビュー作である『ドンキーコング』の25mステージのフレーズが混ざっているのが分かる筈である。


 歌詞に『スーパーマリオ オデッセイ』やマリオシリーズの重要ワードがちりばめてあり、オデッセイ(大冒険)を繰り広げるマリオへの応援歌となっている。一方、「私があなたの1-UP Girlになってあげる」など、マリオの元パートナーが歌っていることを考えると示唆的な歌詞も見受けられる。


 2017年10月20日にiTunes storeにてフルバージョン配信開始。ソフト発売前にもかかわらず一時期ソングランキング第1位に躍り出るほどの人気を見せた。


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 とのことで、とりあえず まず聞いてもらいましょう。



 おそらく、聞いたことがある方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。


 さっきの大百科の説明を若干 加筆・補足する。

 『ドンキーコング』は、1981年に任天堂が発売したアーケードゲームで、2年後にファミコンに移植されている。そのドンキーコングは、主人公「Jumpman」、敵「コング」、ヒロイン「レディ」が登場人物である。要は、主人公の恋人が敵にさらわれ、それを助けに行くという、歴代マリオシリーズのお決まりの展開は、実はドンキーコングが初出なのである。(初代マリオ、『スーパーマリオブラザーズ』は、発売が1985年)


初代ドンキーコングのマリオ(Jumpman)、ポリーン。



 Jumpmanは、アーケード版の発表当時は主人公の正式名称がなく、名前が固定するまでは ジャンプマン や 救助マン などと呼ばれていたが、続編『ドンキーコングJR.』で「マリオ」と名づけられた。また、「レディ」にも、「ポリーン」という名前が付けられた。

 『ドンキーコング』では、誘拐されるヒロインはポリーンであったが、『スーパーマリオブラザーズ』シリーズからは、主人公はマリオのままで、誘拐されるヒロインがピーチ姫になったのである。ピーチ姫はキノコ王国の王女様で、さらわれた時点ではマリオの恋人でもなんでもなかったはず。この時、マリオとポーリンの関係性ってどうなっていたのだろうか? 付き合ったまま自国の王女様めがけて命がけの旅をしに行ったのか、既に独身だったマリオが下心満載で彼氏候補に立候補しに行ったのか。


おい、ポリーンどうなった。別れた?



 ここまでの話をまとめると、

 1981年に、『ドンキーコング』で マリオが助けたのが、恋人であるポーリン。で、そのあと、4年後からは『スーパーマリオブラザーズ』が発売され、マリオが助けるのはピーチ姫になっている。



 この流れで『スーパーマリオ オデッセイ』の紹介もしていく。

 『スーパーマリオ オデッセイ』は、2017年に初公開された、Nintendo Switch向けの3Dマリオシリーズ完全新作。GCの『スーパーマリオサンシャイン』以来実に15年ぶりとなる、箱庭探索型の3Dアクションゲームとされている。お決まりのごとく、今回もクッパがピーチ姫を さらうのだが、その目的は結婚式を挙げることであった。なんかこう、今までの拉致と違い、別に縛られてたりするわけでもなく、クッパもしっかりキメてるし、ピーチもヘアアレンジとかは一応してるし、逃げれる場面いくらでもあったんちゃうん。ピーチ、100%完全に嫌がっているわけでもない・・・?



 "とある"地球が舞台ということになっており、ピーチ姫とクッパの結婚式を阻止すべく、マリオがキノコ王国を飛び出して様々な"国"を冒険するというストーリー。メキシコ風の砂漠地帯、カラフルな野菜とお料理の世界、リアルな頭身の人間達が暮らす現代風の都市、ヨッシーとはまた違うリアルな恐竜が生息する孤島、などなどこれまでのシリーズとは毛色が違う非常に個性的なステージが多数登場する。


 という感じのゲームである。そして、前述した「レディ」、その後、名前がついて「ポリーン」が、『スーパーマリオ オデッセイ』内に登場するのだ。ポリーンは、ゲーム内に出てくる都市、ニュードンク・シティーの市長になっている。まぁ、要するにニューヨークの市長ってことである。日本的に言うと小池百合子か。大々大出世している。そして、このポリーンが、この名曲『Jump Up, Super Star!』を歌っている。


 まとめよう。

 『ドンキーコング』発売から36年、このポーリンとピーチ姫が ついに共演しているのである。もちろん、今回もマリオが助けるのはピーチ姫である。ポリーンは途中のステージに出てくるキャラクターであり、ヒロインとかでは一切ない。あと、元カノがどうだとかいう説明もゲーム内では一切ない。


 『スーパーマリオ オデッセイ』内でポーリンがガッツリ出てくるステージが、「ニュードンク・シティ 伝統のフェスティバル!」である。このステージでは、フェスティバルが開催できずに困っているポーリンを助けるために、マリオが演奏者やニュードンクの街の電気を集めたりして、伝統であるフェスティバルを開催に導き、最終的に それに参加する、というものである。



てかマリオが乗ってるバイク、俺のと同じ型じゃんね。やっぱいいよね、Vespa。


 ステージの最終面では、バッチシきまったドレスを身にまとったポリーンが、市長として『Jump Up, Super Star!』を歌ってくれる。そして、ポリーンが生歌でBGMをしてくれている中で、フェスティバルの中身である、アトラクションにマリオが挑戦する、という感じである。そのアトラクション、まんまドンキーコングのゲーム画面なのである。ちゃんと初代のグラフィックでドンキーコングがガッツリ登場してくる。


 なんならマリオもドット絵に戻っている。

 そして、今回はさらわれてはいないが、ゴールではバッチシきまったドレスを身にまとったポリーンが、市長として『Jump Up, Super Star!』を歌 ながら待っている。



 この2人にとっては久々の再会だと思うのだが、この章が始まってから、ポーリンが終始ずっと敬語なのである。なんだか、まぁそうだよな。かたやニュードンクの市長、かたやゲームのスーパースター、大人の距離感を感じる。


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 という経緯の曲なのである。

 ここで、この曲の歌詞を紹介する。ステージBGMバージョンではCサビがカットされているが、せっかくなのでそこまで書いておく。なんとなくの訳もつけておく。




 『Jump Up, Super Star! 』


Here we go, off the rails

Don’t you know it’s time to raise our sails?

It’s freedom like you never knew


さぁいくわよ 自由奔放に

帆を上げて出発の時よ わかってる?

まだ見ぬ自由が待っている



Don’t need bags, or a pass

Say the word, I’ll be there in a flash

You could say my hat is off to you


カバンもキップもいらない

行くよ! って言ったら一瞬で行ける

アナタは言うわ「脱帽だよ」って



Oh, we can zoom all the way to the moon

From this great wide wacky world

Jump with me, grab coins with me

Oh yeah!


そう、月にだっていけちゃうの

このヘンテコで広い世界から

私とジャンプして コインをとって

Oh yeah!



It’s time to jump up in the air (jump up in the air)

Jump up, don’t be scared (Jump up, don’t be scared)

Jump up and your cares will soar away (oh…)


さぁ 空高く ジャンプして! (ジャンプして!)

恐怖を飛び越えて! (怖がらないで!)

ジャンプすれば不安なんか吹き飛んじゃうわ(oh)



And if the dark clouds start to swirl

Don’t fear, don’t shed a tear , ‘cause

I’ll be your 1-UP Girl


暗雲が巻き起こっても

怖がらないで 泣かないで だって

私があなたの1-UPガールになるから



So let’s all jump up super high (jump up super high)

High up in the sky (High up in the sky)

There’s no power-up like dancing


もっと高くジャンプ! (もっと高く!)

空高くジャンプ! (空高く!)

ダンスほどのパワーアップはないわ



You know that you’re my superstar

No one else can take me this far

I’m flipping the switch

Get ready for this, Ohh!

Let’s do the odyssey!


わかってるでしょ?あなたが私のスーパースターなの

他の誰もこんな遠くへ連れてってくれないわ

アタシがswitchを入れるから 準備して

オデッセイ(冒険)しましょう!!



Odyssey, ya see, Odyssey, ya see,

Odyssey, ya see, Odyssey, ya see,

Odyssey, ya see, Odyssey, ya see,

Odyssey, ya see, Odyssey, Odyssey!


ハイパー宣伝タイム



Spin the wheel, take a chance

Every journey starts a new romance

A new worlds calling out to you


ルーレットを回して チャンスを掴むの

どんな旅も新たなロマンスから始まるわ

新しい世界がアナタを呼んでいる



Take a turn, off the path

Find a new addition to the cast,

You know that any captain needs a crew


ちょっとまがって 寄り道をして

新しい仲間をみつけるの

どの船長にもクルーが必要よ



Take it in stride, as you move inside to side

They’re just different points of view

Jump with me, grab coins with me, Oh yeah!


堂々と歩いて 隅から隅まで

違う視点にきっと気づくから

一緒にジャンプして コインをとって Oh yeah!



Come on and jump up in the air, (Jump up in the air)

Jump without a care, (Jump without a care)

Jump up ‘cause you know that I’ll be there (ohh…)

And if you find you’re short on joy,

Don’t fret just don’t forget that

You’re still our 1-UP Boy


こっちに ジャンプして! (ジャンプして!)

心配せずにジャンプして! (心配しないで!)

私がそこで待っているのを知っているでしょう (ohh!)

楽しさが足りない時もあるかもしれないけど

焦らないで 忘れないで

アナタは皆の1-UPボーイなんだから!




So go on, straighten up your cap, (straighten up your cap)

Let your toes begin to tap, (Toes begin to tap)

This rhythm is a power ‘shroom


さあ続けましょう 帽子を整えて(帽子を整えて)

つま先が踊り出す(踊りだす)

このリズムがパワーアップキノコよ




Don't forget , you’re the Super Star,

No one else can make it this far

Put a comb through that stache,

Now you’ve got panache, ohh…

Let’s do the Odyssey!


忘れないでね アナタはスーパースター

他の誰も成し遂げられないわ

自慢のひげを整えてごらん

イイ感じになったでしょ

オデッセイ(冒険)しましょ!




It’s time to jump up in the air (jump up in the air)

Jump up, don’t be scared (Jump up, don’t be scared)

Jump up and your cares will soar away (oh…)


さあ ジャンプして! (ジャンプして!)

こわがらずジャンプして!(こわがらないで)

ジャンプしたら不安なんか吹き飛んでしまうわ




And if the dark clouds start to swirl

Don’t fear, don’t shed a tear , ‘cause

I’ll be your 1-UP Girl


暗雲が巻き起こっても

怖がらないで 泣かないで だって

私があなたの1-UPガールになるから




Now listen all you boys and girls, (All you boys and girls)

All around the world, (All around the world)

Don’t be afraid to get up and move

You know that we’re my Super Star,



聞いて 男の子も女の子も(男の子も女の子も)

世界中のみんなも(世界中のみんなも)

恐れないで立ち上がって

だってみんなそれぞれスーパースターなんだもの




We’re the ones who’ve made it this far

Put a smile on that face,

There’s no time to waste, ohh…

Let’s do the Odyssey!


これまでいくつものことを成し遂げられたから

ニッコリ笑って

グズグズしてられないわ

冒険が始まるわよ!!



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 どうすか。

 どうすか。この暗喩たち。背景になるストーリーを知ってると知らないでは、全然 意味合いが変わってきませんか。



 サビ中の極めフレーズ、1回目は 【 I’ll be 【your】1-UP Girl 】 なのに、対になる2回目は 【 You’re still 【our】1-UP Boy 】 ですよ。かーーーッ。1回目は、"I=私は"アナタの1-UP Girlになるわ と言っているのに、2回目は アナタは今でも【still】"我々の=our" 1-UP Boy なんだから、ですよ!! 【 my 】1-UP Boyじゃないんですよ!!【 our 】なんですよ!!! ポリーンだけのものじゃなく、みんなのスーパースター。元カノからの our の表現。しかもstillって。my 1-UP Boy って言いたかったに決まっている。どうすか。エモエモ.zipでしょうに。

 しかも、"1-UP Girl"っていうのがまた いじらしいですよね。別に、1-UPだけしたって あんまり足しには、というか解決にはならないじゃないですか。100-UPとか ずっとスターならまだしも、1-UPだけしてもクリアには即つながらないじゃないですか。今はもう他人である関係だけど、ピーチ姫さんのところに駆けつけるんでしょ? だから、少しだけ陰から応援するね。という、こう、あぁもう、かーーーーーッ。



 そして次のステージに出発するマリオにかける言葉ですよ。「だからほら、帽子はちゃんとかぶり直して、忘れないでね、あなたはスーパースターなんだよ、ヒゲを整えたら上品で堂々となったでしょ」 ウヒョーーーーー。 Don't forget , you’re【 my 】Super Starって言いたかっただろうに。そこは【 the 】で。ピーチさんのところに行くんだったら ちゃんと身なりを整えていきなさい!って、送り出してあげる母親のように。でもそこは なりたかったポジションでもなく。かといって今カノへのメラメラもあり。あくまで、わたしが最初のヒロインなのよと。


 ケェーーーーッ。

そして、このステージをクリアしたマリオはバッチリスーツになって、ピーチ姫のもとへと急ぐのである。


 ちなみに、ネタバレまでしてしまうと、このゲームの最終面は、クッパとピーチの結婚式の場面である。その結婚式、なんとポリーンも参加している。ピーチが結婚しちまえばポリーン的にもまぁ、その、ねえ、ということだろうか。結婚式場でポリーンに話しかけると、


「よかった」って。ポリーン。どこまで つつましやかなんだ・・・。


 ほんでまぁ、最終的に、マリオもクッパもピーチ姫にフられて、ちゃんちゃん、みたいな感じで終わる。この結末を聞いて、ポリーンは何を思うのだろうか。やっぱちょっと はにかんだよな。だからといって今更 何がある訳でもないし。自分の仕事の立場のもあるし。マリオだって今の生活があるし。でも、ちょっと、うふふ って。アパーーーーーーーーーー


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 とまぁ、こんな感じで、背景ストーリー含め この『Jump Up, Super Star!』は神曲なのである。任天堂36年の歴史をフリに使っているのだから、当然である。そして、この重厚な伏線というか歴史の回収を、特に そういった説明をすることなく、でも、パッケージに使うくらいには大事な曲の歌詞に込めるという。すんごい。子供や読解力のないアホにとっては なんか普通に いい曲だなぁと捉えられ、気づいた者にだけ特大の感動を与える。ポケモンとかでも ちょいちょいあるよね、この任天堂のオトナな遊び。


 ということで、締めにもう一度この神曲を聞いていってください。先ほど貼った動画のバージョンの方は Cサビカットのゲーム内BGMバージョンなのだが、Cサビまで含まれた完全版もネットに上がっているので、今度はそっちを貼ろうと思う。任天堂のみんなに対するメッセージを感じながら、是非是非もう一度。




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 おい、ここまでやって、まだ音楽 同期できてないやないかい。どうなっとんねん。任天堂、スキ。Apple、キライ。